編集長のひとこと

今回から、不定期ですが「編集長のひとこと」と題する記事を巻頭に書いて行きます。

記事を書く理由の一つは、国際協力マガジンへ投稿する方や、読者の方など、メディアとして国際協力マガジンを利用しつつも、一体誰がやっているのかがわからないために、まるで機械が編集して配信しているような印象を持たれているのではないか、という危惧があるためです。

まず編集長である私の自己紹介をしましょう。名前は野田直人。現在人の森という愛知県にある開発系の仕事をする会社の社長をしており、また複数の大学の非常勤講師として、国際協力や参加型開発について教えています。

アマゾンで「野田直人」で検索をかけていただければ、数冊の著書と監訳書がヒットします。一番売れた著書は「開発フィールドワーカー」、監訳書の中で評判が高かったのは、ロバート・チェンバース著の「参加型開発と国際協力」です。読者の中には「ああ、あの人だったのか」と思われる方もおいでかと思います。

国際協力マガジンは、2000年1月に創刊していますから、もう11年も続いている国際協力関係のメルマガの中では最古参です。メンバー3人の編集体制で開始し、一時は編集者が10人近くシフトを組んで編集作業をしていました。年が経つにつれ、学生ボランティアだった方は就職し、職場の中堅となるなど、編集者それぞれが家庭や仕事の都合で多忙となり、編集作業にあたることが困難になってしまいました。

現在は、編集長の私一人だけでほとんど毎週編集作業を行っています。もちろん私は自分の会社や大学での仕事もありますから、決して暇ではありません。時間をやりくりしての編集作業ですから、マナーを守らない投稿者の人には「切れそうになる」こともしばしば。何しろマナー違反の投稿文には余計な手間がかかりますから。

以前はメールで投稿を受け付けていましたが、投稿用のメールアドレスを公開しなくてはいけませんので迷惑メールがまた大変。編集者がいなくなってしまったのをきっかけに、現在では、WEB上のフォームから投稿頂き、自作のプログラムである程度自動成形してブログに掲載、それをメルマガ、twitter、Facebookに転載するシステムに改良しました。手作業の部分はブログ掲載とメルマガへの転載だけなので、一人でもなんとかこなせるくらいの作業量になりました。

来年から時々、編集長の独断によるニュース解説や本の紹介などを書いて行きたいと思います。

2011年は大変な年でした。本誌では通常は国際協力に関する記事のみを掲載していますが、多くの国際協力団体が震災や津波の被災者支援に乗り出したこともあり、東日本大震災関連の情報は掲載することとしました。

本誌はこれで今年最後です。皆様、良いお年をお迎えください。