新刊重田康博著『激動するグローバル市民社会」

□ 新刊重田康博著『激動するグローバル市民社会」 □

重田康博著『激動するグローバル市民社会―「慈善」から「公正」への発展と展開

2017年3月30日発行 明石書店 定価(本体2400円+消費税)A5判 並製 320頁
ISBN978-4-7503-4476-8

 本書は、急激にグローバル化する21世紀の国際社会の中で、近年その存在が注目
され問われているグローバル市民社会とは何なのか、中でも重要な担い手である国
際協力NGOはなぜ誕生し発展してきたのか、彼らは本当に必要とされているのか、
過去・現在から未来までNGOが果たす役割と存在意義は何か、国家主導主義・権威
主導主義に対する公共圏をどのように形成するのかという問題意識のもと、今日の
グローバル市民社会の発展の理論と実際を検証し、国際機関、国家、企業と共に、
国連のSDGs(持続可能な開発目標)の重要なアクターである国際協力NGOおよびCSO
(市民社会組織)を含むグローバル市民社会の発展と意義、および公共圏の形成に
ついて考察することを目的としています。
 同時に、本書では、NGOやCSOを含むグローバル市民社会が、当初戦争被災者や難
民への人道支援活動としての「慈善」から時代の流れと共にその活動を質的に変化
させ、単なる哀れみや同情だけでは貧困・援助・貿易・債務・格差などの構造的な
問題は解決できないことを理解し、南北問題やグローバル問題の根本的な背景や原
因を分析し、問題の解決に向けての活動を多様化し、専門化し「公正」を求める活
動へと発展し、展開した過程も検証しています。本書は、2005年に発行された『N
GOの発展の軌跡―国際協力NGOの発展とその専門性―』(明石書店)の改訂版として
、内容を刷新したものです。本書の構成は、以下の通りです。
序章、激動するグローバル市民社会の重要な構成メンバーであるNGOの意義と役割
第1章、イギリスのチャリティの歴史を辿り、国際NGOの原点
第2章、欧米諸国の市民社会、NGOの人道復興支援活動の誕生と発展、
第3章、NGOの開発協力の変化・多様化・専門化の変遷
第4章、南の市民社会の誕生と発展をアジアの市民社会の事例
第5章、南の市民社会の巨大化と社会企業化をサルボダヤ運動の人間開発とBRACの
企業化の事例を通して検証
第6章、日本の市民社会の誕生と発展(奈良時代から1980年代まで)、
第7章、日本の市民社会の発展と変化(1990年代から2016年までのNGOの活動)、
第8章、カンボジア政府とNGOを事例にグローバル時代における国家と市民社会間の
公共圏
終章、グローバル市民社会の課題と意義