難民キャンプの住民がクラウドファンディングを開催中

□ 難民キャンプの住民がクラウドファンディングを開催中 □

最低限度の生活を送ることが難しい新興国の個人や団体に対して、国境や文化を越
えて支援を行うクロスボーダーな寄付型クラウドファンディングサービスAirfundi
ng(運営:株式会社奇兵隊)を知っていますか?
現在、国際協力機構(JICA)がパレスチナで進めている「パレスチナ難民キャンプ
改善プロジェクト」において、難民キャンプに住む住民自らがAirfundingを活用し
糖尿病で苦しむ難民児童を救うためのクラウドファンディングが進行中です。

「糖尿病のパレスチナ難民児童を救え」プロジェクト
URL:https://www.airfunding.net/project/564832
国・地域:パレスチナ
目標金額:1,500ドル(約172,106円)
支援金額:840ドル (約96,814円) ※2022年2月1日現在
期間:2021年12月14日?2022年3月28日
資金用途:糖尿病の治療に必要な血糖センサーの購入代として

<背景>
このクラウドファンディングが立ち上げられた背景の一つとして、日本の小学生か
らの応援がありました。
2021年7月に、難民キャンプの住民で、小児糖尿病を患うリタ・イヤードさん(7歳
)に関する記事がある新聞に取り上げられたところ、日本の小学生からたくさんの
応援の手紙や折り紙で作った作品などの贈り物が難民キャンプへと届けられました
。そこでJICAと記事を掲載した新聞社により

日本とパレスチナ難民キャンプの子ども達をオンラインでつなぎ、一緒に折り紙を
楽しみながら交流するイベントが2021年12月に開かれました。
リタさん自身もこの折り紙イベントに参加し、日本の小学生との交流を楽しみ国境
を越えたグローバルな交流に繋がりました。

<JICAによる「パレスチナ難民キャンプ改善プロジェクト」について>
パレスチナの難民キャンプで生活する住民の生活改善を目指して、 JICAは2016年
12月から、パレスチナ解放機構・難民問題局(DoRA)とともに難民キャンプ改善
プロジェクト、略称PALCIP(パルシップ)という取り組みを実施しています。そ
れまでの難民キャンプの運営管理は、少数の男性リーダーが中心となって進めら
れていましたが、女性や若者、障害者など多様性をもったメンバーで難民キャン
プの生活改善を目指せるような仕組みづくりの構築を推進しています。フェーズ
1では、ヨルダン川西岸地区のアクバットジャバル、オールドアスカール、ジャ
ラゾンの3つの難民キャンプを支援対象とし、現行のフェーズ2では新たに12の難
民キャンプへの普及・展開を実施しています。難民キャンプの生活改善を実現す
るには資金が必要ですが、旧来から実施されている外部からの資金協力のみなら
ず、難民キャンプに住む住民自らが資金調達に取り組めるような仕組みづくりも
重要になってきています。そこで、JICAは、クラウドファンディングサービスを
活用して難民キャンプに住む住民自らが資金調達をする方法について、パレスチ
ナ解放機構・難民問題局(DoRA)や難民キャンプ住民に対して研修を実施しまし
た。これらの取り組みにより、難民キャンプの住民自らがクラウドファンディン
グサービスを利用し、自らの生活環境を改善するためのプロジェクトを立ち上げ
、資金調達を実現できるようになりつつあります。

JICAのパレスチナ難民キャンプ改善プロジェクトの詳細については、以下をご覧
ください。
暮らしやすいパレスチナ難民キャンプを目指して:
女性や若者、障害者も、みんなで進める生活改善
https://www.jica.go.jp/topics/2021/20220120_01.html

皆様からのご支援、お待ちしております。