インド人から見たカースト

□ インド人から見たカースト □

「インドではカーストが高いと損をする。『カーストの逆差別』を受けたから、僕
はインドを出た。そして日本にやってきた」

こう語るのは、インド西部の街プネーから日本の埼玉にやってきて6年経つアトレ
ー・シュレヤスさん。26歳。アトレーさんはいま駒沢大学の大学院で法律を勉強
しています。将来の夢は日本で弁護士になること(日本語もペラペラです)。
「カーストの逆差別」とは何か。シンプルに説明すると、インド政府は独立当初か
ら、カースト差別を憲法で禁止し、カースト差別を是正する措置をとってきました
。この措置を「留保制度」(アファーマティブアクションのひとつ)といいます。
具体的には、カーストが低い人たちに「優先枠」を設け、大学に入りやすくしたり
、公務員になりやすくしたりしているのです。
社会的に差別されてきた/いる人たちを優遇する――。これ自体は必要なこと。と
同時に、忘れてならないのは、こうした是正措置の裏で、逆に差別を受ける人たち
もいるということです。言ってみれば、カーストが高く生まれた人たちにとっては
、大学に入るのもカーストが低い人に比べて難しくなり、苦しんでいるという事実
です。
たまたま高いカーストに生まれてしまったアトレーさんは本音をこう漏らします。

「留保制度(是正措置)をやめるべきだ、とは思わない。ただ、優遇の度合いがや
りすぎだと思う。カーストが低く生まれていたら、僕はたぶんインドにずっといた

タブーであるカーストについて、インド人(若者)から本音を直接聞ける機会はま
ずありません。インドへ行ったことのある方ならわかるはず。すごく貴重です。し
かも日本語で。
アトレーさんのお話を聞いて、皆さまに考えていただきたいのは、インドの「留保
制度」がアリかナシかといった単純化した答えではありません。平等とは何か(集
団としてとらえるか、一個人としてとらえるかによっても変わります)、民主主義
とは何か(数の論理でいえば、カーストが低い人が圧倒的多数。つまりカーストが
高い人の声は反映されにくい)といったことです。
アトレーさんのお話のポイントを箇条書きで下にまとめてみました(こんなことを
知れます!)

・1950年に施行されたインド憲法(インドの独立は1947年)は、カーストによる
差別を禁止している(「ダリット」などと言ってはいけない)
・カースト差別を是正する措置(インドでは「留保制度」と呼ぶ)はどんなものな
のか
・大学受験で正解率94%をとったのに、志望校に落ちたわけ
・留保制度があるから、優秀なインド人は海外に出る(頭脳流出につながる)?
・インドで留保制度に反対するデモが起きる理由
・インドでは最近「偽造下位カースト」が増えている
・平等とは何か、カーストが低い人のための優先枠の適正ラインはあるのか
・選挙で勝つために「留保制度の拡大」を公約に掲げる政治家たち(民主主義と平
等性を考える)

■登壇者
アトレー・シュレヤスさん
インド西部の街プネー出身。埼玉大学教養学部を卒業し、現在は駒沢大学大学院で
法律を学ぶ。日本で弁護士になることが目標。「カーストについて日本人の皆さん
にもっと知ってほしい」がモットー。

■日時
12月2日(金)20時~22時30分
<タイムライン(予定)>
19:50 開場(Zoomのミーティングルームにお入りいただけます)
20:00 開始
20:10 講演「インド人から見たカースト、『逆差別』にあったから僕は日本へ
やってきた」(アトレー・シュレヤスさん)
*使用言語は日本語です。
21:00 質疑応答
*申し訳ございませんが、オブザーバー参加の方は質問できません。
22:30 終了

■会場
オンライン(Zoomを使います)

■参加費
・一般:1800円
・録画視聴:1800円
・ganasサポーターズクラブのパートナー/サポーター:無料

■申し込み方法/締め切り

下のPeatixのページからお申し込みください。お申し込みはご入金をもって
完了します。締切日は12月1日(木)。定員に達した時点で締め切らせていただ
きます。
https://20221113india.peatix.com/view

■主催
特定非営利活動法人開発メディア(ganasの運営団体)
・ウェブサイト:https://www.ganas.or.jp
・フェイスブックページ:https://www.facebook.com/ganas.or.jp
・ツイッター:https://twitter.com/devmedia_ganas
・メール:devmedia.ganas@gmail.com